2000年11月29日号

GODZILLA 2000ミレニアム・ひな形ソフビフィギュア
 酒井ゆうじ氏の手になる「ゴジラ2000ミレニアム」の雛形ゴジラは多くのファンを魅了しまして、映画に登場したスーツではないにも関わらず、いまやゴジラのバリエーションのひとつとして認知された感さえあります。その酒井雛形ゴジラが酒井氏自身の監修によってソフビ化され、しかもそれがクレーンゲームの景品ということで、この冬のゴジラ関連アイテムの中でも最大の話題作と言えるものになっています。
 さて、私もこのたび新宿に出る用事がありましたので、ゲームセンターを覗いてチェックしてみたところ、3件目の店で発見、さっそくチャレンジしてみました。大物と聞いていたので、かなり取りにくいだろうと思っていましたが、モノを実際に見ると、バラで入ってるということもあって、そんなに大きい印象はありません。しかし取れるかどうかはマシン次第です。この店では1回100円のマシンで、この時点ですでにラッキーな感じ。しかもアームが回転するタイプです。「これはマシンの握力さえあればいける!」と私は確信しました。取り方としては「真っ向勝負」「タグひっかけ」「ヒモ通し」などが考えられますが、まずは王道の「真っ向勝負・羽交い締め」です。いきなり景品が持ち上がります。握力は十分と判断しました。とはいえ、財布にあった小銭300円は戦果をあげることなく消滅、迷うことなく千円札を両替、そして700円目にしてついにGETしました。ここでやめてもよかったのですが、予想以上に少ない投資で手に入れられたため、ちょっと色気が出まして、もう少し続けることにしました。もうボウズで帰ることはないという余裕からくる気楽なプレイが功を奏したか、1300円で2つ目をGET!ここでやめておけば一番コスト・パフォーマンスが高かったのですが、私の頭を「キャッチャー必勝の原則・その1」がよぎりました。すなわち
「取り易いマシンでは徹底的に取れ」
 これです。クレーンゲームはマシンのコンディションが大きくものをいいます。ダメなマシンでいくらがんばっても、ダメなものはダメです。だから「このマシンはいける!」と踏んだら、欲しいものがあるうちはトコトン勝負です。・・・というわけで、さらに千円を両替して挑んだのですが、それは丸々無駄になってしまいました。合計2300円の出費、これ以上やって取れなかったら通販で買った方が安いことになってしまいます。私は店を出ました。そして「キャッチャー必勝の原則・その2」を忘れていたことに気付いたのです。
「取れそうなアイテムがない時は手を出すな」
 初め4つあったゴジラも2個とって残り2個、ひとつは端の方、もうひとつは途中で落として立ってしまい、「羽交い締め」ができない状態だったのです。位置や向きが悪ければ取れる可能性は非常に低くなってしまいます。私は最初の頃の調子のよさに舞い上がっていたようです。
 しかし、駅へ向かう途中で、もう一件のゲームセンターを発見、ここにもソフビゴジラがありました。見ると、アームの先がフォーク状になっていて、さっきの店よりさらに取り易そうです。「通販価格は確か1400円くらいだったはず。すでに2個GETしてるんだから、2800円までは試してみるか」と、その店に入って両替しました。アホです。さて、1回目のチャレンジ。失敗。ソフビはこれっぽっちも持ち上がりません。さっきの店のマシンより握力が弱いようです。私の頭を不安がよぎりましたが、掴む位置がよくなかったということもあるので再度チャレンジ、今度は完璧なポジションです。しかしダメ。握力の弱さは絶望的なレベルです。これでは真っ向勝負でGETできる可能性はまずありません。ここで私の思考は90%以上やめる方向だったのですが、ここのソフビの袋にはプラスチックの輪が付けてありました。私は戦略を変えて、リング引っかけ狙いで、もう1回挑戦することにしました。3回目、少し狙いがずれたものの、フォークの櫛の間にリングが挟まり、途中まで持ち上がりました。これは大いに脈ありです。4回目、アームは狙い通りにリングをくぐり、先端の金具の付け根にリングを引っ掛けたまま移動、見事GETに成功したのです。
 結局、最終的な投資金額は2700円、GETしたゴジラのソフビは3個、1個当たりは900円で、千円以下の水準に戻すことができました。これでココロ晴れ晴れ、ニヤけながら帰路についたのでありました。はっきりいって持って帰るのは大変でしたが。(^_^;)